** 建築関連IT <<Mail>> ニュース バックナンバー **
Vol.32
Vol.34

┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛
    建設関連 IT <<Mail>>ニュース Vol.33 - Date : 2004/1/15 Thu
                  ”月2回発行予定”

          http://www.archiweb.com/itnews/index.html
 (上記アドレスで過去のバックナンバーと編集者の略歴を掲載しています)

┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛

        皆様こんにちは。建設関連 IT <<Mail>>Newsです。

経済欄を眺めていると、「日本経済はデフレ不況下を脱しつつある」と、
感じている皆様も多かろうと思います。
さて、2004年が動き始めました。
我ら建設業界はどのような風が吹くのでしょうか。
「建設通信新聞」に掲載されております各社トップの年頭訓示から、
数例拾い上げてみます。

■設計事務所編
・中村光男:日建設計社長
「従来の仕事のやり方、私たちの問題意識を見直す時期にある」
・布谷龍司:NTTファシリティーズ社長
「たくさんの価値を創造できる企業が受け入れられる」
・岡本賢:久米設計社長
「業務改善を最大のテーマとし、ITを武器に創造的時間を確保する」
・中園正樹:松田平田設計社長
「(個が)自信の最終目標に向かって正面から挑戦する年」
・島田孝好:佐藤総合計画社長
「個人の生きがいと組織の目的を最適にバランスさせる」
・佐野吉彦:安井建築事務所社長
「変化は細部に宿りやがて大きな影響を及ぼす。兆しを感知する」

大手設計事務所トップは、変革を自らとらえ、個人の能力向上や意
識改革を強く求めています。
(続きは編集後記)
[天神]


■□■[ I N D E X ]■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【1】建設通信新聞
 ・電子入札 紙参加は開札前日提出
  −国交省 不備内訳書の無効基準明示−
         
-----------------------------------------------------------------
【2】日本経済新聞
 ・ナノテク実用化 優位確保へ「世界初」争う
 ・シミュレーション新社会
  −リスク算定 まさかに備え−
 ・松下、電灯線で送受信 家庭向け装置、米国で発売  

-----------------------------------------------------------------
【3】日経ビジネス
 ・顔認証システム 用途広がる「顔パス」

-----------------------------------------------------------------
【4】日経アドバンテージ
 ・先端ビジネスはこうして出来た
  −畳(タタミ)工事仲介ネットワーク構築−

-----------------------------------------------------------------
【5】アメリカの建設週刊誌「エンジニアリング ニューズレコード(ENR)」
 ・空港新世代   

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

【1】建設通信新聞 1/6

■電子入札 紙参加は開札前日提出
 −国交省 不備内訳書の無効基準明示−■

国交省の電子入札は現在、工事の入札参加者の9割が電子入札だが、
すべての入札参加者が電子で応札した案件は、6割強にとどまっている。
内訳書提出案件で、紙入札者が開札日当日に会場で投函した場合、内
訳書のチェックが必要となり、開札まで待ち時間が必要となっていた。
そこで、2月1日以降に入札・契約手続きに入る工事(1億円以上が対象)
から、紙入札参加者は開札日前日までに前倒しで提出することを決め
た。また、内訳書未提出や形式上の不備があった時の無効とする基準
も明確にした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

【2】日本経済新聞 1/6

■ナノテク実用化 優位確保へ「世界初」争う■

ナノテクノロジー(超微細技術)関連市場の規模は、2005年で2兆4千億
円との試算を上回る勢いで広がりだしている。
NECは直径2〜3ナノ(十億分の1メートル)のカーボンナノチューブを使
った小型燃料電池を開発、年内に世界初の燃料電池パソコンを売り出す。
半導体各社も超小型システムLSIの量産を本格化する。東芝はすでに65
ナノメートル半導体の量産技術を確立した(現在の主流は130ナノメー
トル)。日本勢の加工技術は世界トップレベル、日本企業の新たな成長
戦略がいよいよ始動する。

────────────────────────────────□

   日本経済新聞 1/9

■シミュレーション新社会
 −リスク算定 まさかに備え−■

コンピュータを使ったシミュレーション(模擬実験)技術の高度利用が
進んできた。
東京大学地震研究所は、世界最高速のスーパーコンピューター「地球シ
ミュレータ」を利用し、広範囲の区域を対象とした実験を行っている。
シミュレーション利用したリスク管理は様々な分野に広がり社会生活や
経営を動かす。計算結果の信頼性向上に注目が高まっている。

────────────────────────────────□

   日本経済新聞 1/9

■松下、電灯線で送受信 家庭向け装置、米国で発売■

松下は、家庭内の電灯線で一般的なLANよりも早い送信速度170メガ
バイトで通信できる技術を開発した。
新技術は電灯線で電気を送る際に使わない帯域の周波数を利用する。
一本のハイビジョン映像と四本のアナログ映像を同時に送れる。
映像データの送受信は、無線LANなどでも可能だが、屋外にデータが
漏れる恐れがある。新技術は建物内の電灯線に限ることによりデータ
漏れを防ぐ。米国で先行販売する。日本では電灯線の通信利用には
規制があるため、将来緩和されれば販売する方針。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

【3】日経ビジネス 1/12

■顔認証システム 用途広がる「顔パス」■

外務省は昨年12月、パスポートの本人確認に顔認証を使う研究を
スタートさせた。米国がビザなしでの渡米を受け入れている国に対
して、バイオメトリクス(生体認証)を取り入れたパスポート導入を求
めだしている。また、顔認証を世界標準とすることが、昨年5月に
世界188カ国の間で決められている。
以前から指紋や虹彩(瞳の外側)などを使って特定する方法が、
研究されてきたが、顔による認証が今後期待されている。
また、顔認証は1対1だけではなく、不特定多数から誰かを探す1対N
照合での活用も期待されている。多数が集まる場所で、カメラに写っ
た指名手配されている容疑者だけを探し出すことも将来可能になる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

【4】日経アドバンテージ 12/15号

■先端ビジネスはこうして出来た
 −畳(タタミ)工事仲介ネットワーク構築−■

インターネットを活用した畳工事の仲介事業「JCS畳ネットワーク」は
全国に600軒のネットワークを作りだした。
仕掛け人は、兵庫県に本社がある年商70億円のインテリア内装関連
機器の開発を行っている極東産業。JCS畳ネットワークは登録制だが
月会費は無料、さらに極東産業が開発した「コンピュータ式畳製造
システム」も利用することができる。
注文の窓口となるリフォーム会社は60社260拠点。JA(農協)は60ヶ所
が加入している。すでに年間の施工実績は約2,300件に達している。
近年都市部では顧客が畳店を探すことは困難。また、チェーン展開する
リフォーム会社も何軒もの畳店と契約するのは大変だった。極東産業は
ここに目をつけた。今後1,200軒の会員登録を目標としている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

【5】アメリカの建設週刊誌「エンジニアリング ニューズレコード(ENR)」

■空港新世代■

2001年9月11日、ハイジャックされた民間航空機によって米国で
起きたテロ事件は、世界の航空産業に計り知れぬ打撃を与え、
テロへの緊急対応の課題を提起した。
在来の空港については、セキュリティの確保、多数の旅客・大量
の荷物(エアバスA380:ダブルデッキで800人、スーパージャン
ボ:600人)の効率的なハンドリングなど問題が山済みである。
この問題の解決には、ITを含むニューテク・ハイテクの利用は
勿論のこと、空港と都心部を結ぶ大量・高速の交通機関(特に
地下鉄)が重要である。
世界中の空港の改善・改良が進められているが、国際的に見る
と、中国・インドの新空港の建設がリードしている。

中国:北京新空港ターミナル 建設費・20億ドル 規模・50万m2
 設計 英国フォスター、アラップのチーム
 施設機能 年間3500万人に利用者に対応できる
 2007年オープン予定(2008年に北京オリンピック)

 重慶新空港ターミナル 建設費・2億ドル
設計 英国アラップグループ 
施設機能 年間1500万人の利用可能
 
インド:空港施設は世界で最悪と言われる。改善が緊急課題。
 バンガドール新空港ターミナル
インド・マレーシアのプロジェクト
 2.5億ドルの建設費、2007年完成予定
 設計 デンマークの設計コンサルグループ

注)空港ターミナルの計画、設計ではEUグループの草刈場の
様相を呈している。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

────────────────────────────────□

┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛

= 編集後記 =
引き続き各社トップの年頭訓示から、数例拾い上げてみます。
■建設会社編
・野村哲也:清水建設社長
「責任感と気配り。良い仕事を自分の責任で最後までやりぬく」
・竹中純一:竹中工務店社長
「革新的で付加価値の高い技術。ITを活用した業務プロセスの効率化」
・梅田貞夫:鹿島建設社長
「自らがプロ意識を持って、時代を超えて成長し続ける企業」
・葉山莞児:大成建設社長
「新たな発想ややり方を大胆に取り入れ、守りから攻めに転じる」
・向笠慎二:大林組社長
「優良企業構想。業務スピードの向上をアクションプランに加える」

巨大な企業であっても永続的な変化、変革が重要であり、個人も変化
しながらプロフェッショナルに成長すべきと求めています。
[天神]

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

配信中止、配信アドレスの変更およびメールに関するご質問は、
it-news@bpo.co.jp 宛にお送り下さい。

┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛

■━━━━ 株式会社バスプラスワン http://www.bpo.co.jp/ ━━━━━

    〒112-0014 東京都文京区関口1-24-8 東宝江戸川橋ビル
         TEL:03-3235-8101 FAX:03-3235-8104
         編集長:天神良久 ( tenjin@bpo.co.jp )
         編集協力:桑形松夫
────────────────────────────────