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     建設関連 IT <<Mail>>ニュース Vol.20 - Date : 2003/5/15 Thu
                  ”月2回発行予定”

         http://www.archiweb.com/itnews/index.html
 (上記アドレスで過去のバックナンバーと編集者の略歴を掲載しています)

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       皆様こんにちは。建設関連 IT <<Mail>>Newsです。

身に付ける(ウエアラブル)コンピューターをご存知ですか。腰のベル
トに本体(CPU)を取り付け、頭にディスプレー、両手を自由に使え
るタイプの商品研究が加速しているそうです。
ウエアラブルコンピューターは両手を使っての作業ができるのが利点で、
消防士が頭部の赤外線カメラで指揮官に情報を送ったり、農作業時ゴー
グル型のディスプレイで生育状況を過去データと比べたり、また、飛行
機の点検時に、作業手順をディスプレイに映し出すなど、利用効果が検
討されだしています。また、建設現場での普及も可能性がありそうです。
ただ、頭に装着するディスプレーには抵抗感がありましたが、現在、服
に組み込む技術が開発されだしています。有機EL(エレクトロ・ルミ
ネッセンス)技術を使いフィルム状のディスプレーを袖口などに装着し
た制服が登場しています。服と一体化して文字通り「着こなす」コンピ
ューターが、近い将来注目を集めそうです。
[天神]


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【1】建設通信新聞
 ・国交省 電子納品要領・基準類改訂
 
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【2】日本経済新聞
 ・IT活用で省エネ実現 空調や照明 家電各社商品化へ
 ・住居全体の換気 パソコンで計算
 ・石炭ガス化発電 実証へ

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【3】日経ビジネス
 ・今こそ経営戦略としてのIT投資を 

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【4】アメリカの建設週刊誌「エンジニアリング ニューズレコード(ENR)」
 ・デジタルモデリング:鉄骨建設セクターでパラダイムシフト 
 
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【1】建設通信新聞 5/1

■国交省 電子納品要領・基準類改訂■

国土交通省は、直轄事業で実施しているCALS/ECアクションプロ
グラムにもとづく電子納品の各種要領・基準類のうち、CAD製図基準
(案)を改訂する。
工種大分類は「道路編、構造編、河川海岸砂防編、都市施設編」と今ま
で通り4種類に分類されている。対象工種は14工種だったが、新たに
地下駐車場、公園など20工種が追加された。
CADデータフォーマットについては、原則「SFX(P21)」と明
示された。CAD製図基準(案)は、国土技術政策総合研究所のホーム
ページからダウンロードできる。
http://www.nilim.go.jp/

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【2】日経新聞 5/5

■IT活用で省エネ実現 空調や照明 家電各社商品化へ■

ITを省エネに活用する技術開発が進んでいる。新エネルギー・産業技
術総合開発機構(NEDO)は03年度から省エネ技術の実証プロジェ
クトを始める。主な研究テーマは、
・席を外すと自動的に電源を切り節電するテレビ操作技術
・温水暖房便座の使用頻度を分析し保温電力を制御する技術
・屋外の家電機器の使用頻度が落ちると留守を感知し、節電モードにす
 る制御手法
・ビル内の人の動きに応じて必要のない照明を落とす制御システム


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   日経新聞 5/7

■住居全体の換気 パソコンで計算■

7月の建築基準法改正で、シックハウス症候群対策のため、新築住宅は
原則として機械換気設備の設置が必要になり、一定以上の換気が自動的
に行われることが義務づけになる。
松下電工は、住宅の換気状況をパソコンなどで自動計算するソフトウェ
アを利用した換気システムを開発、6月から販売を開始する。
価格の目安は延べ床面積165m2の住宅規模で20万〜30万円程度。
ソフトは住宅ショウルームなどに設置し顧客企業に利用してもらう。


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   日経新聞 5/9

■石炭ガス化発電 実証へ■

クリーンコールパワー研究所:東京電力など電力9社と電源開発が出資:
は、新型の石炭ガス化発電所の実証プラントの基本設計を固めた。
建設地は福島県いわき市で07年度に操業する計画だ。先行する欧米で
は酸素を使ってガス化する方法を採用しているが、新プラントでは空気
そのままを使うことで酸素製造費のコスト削減による効率化が可能。ま
た、現行の石炭火力発電所と比べ、CO2の排出量が2割少ないのが特
徴。石炭は300年分近い埋蔵量が確認されているうえ、近隣のアジア
諸国で産出するなど、石油と比べ安定した調達が可能でコストも安い。
今後石炭をクリーンにする技術が注目を集めている。

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【3】日経ビジネス 5/12

■今こそ経営戦略としてのIT投資を■

−IT投資促進税制施行に寄せて 
経済産業省 松井哲夫課長、 一橋大学 米倉誠一郎教授 対談より−

デフレ基調の中で企業が進むべき道は、コスト削減と、付加価値向上で
す。製造業を中心とする日本企業は、工場内のコスト削減は得意でした
が、現状はそれにプラスし、流通や決済なども含めたサプライチェーン
を最適化する必要がある。そのためには、ITは不可欠なツールです。
付加価値の向上については、「良いものを作れば売れる」というプロダ
クトアウトの発想では予想が計れない。むしろ、「顧客が欲しいものを
作る」というマーケットプル型の発想が必要になる。ワン・ツー・ワン・
マーケティング、あるいは、データベース・マーケティングと呼ばれる
手法で、セプンイレブンのような企業が好例です。
現在の日本は、他先進国と比較して資産ストックにおけるITストック
比率がかなり低い状況です。「あそこがやるから」とIT投資を行うの
ではなく、「他社がやらないから、ここで勝負する」という戦略的IT
投資が必要です。このような危機意識を持つ企業が21世紀を切り開い
て行きます。

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【4】アメリカの建設週刊誌「エンジニアリング ニューズレコード(ENR)」

■デジタルモデリング:鉄骨建設セクターでパラダイムシフト■

米国鉄骨建設協会(AISC)の予測によれば、この15年以内に、
建設産業では電子データの交換(EDI:Electronic Data Interchange)
が進み、二次元ベースの設計・施工図のパラダイムから別れを告げ、
三次元モデルベースの設計・施工にとって換わられるようである。
本年4月、バルチモアで開かれた北米AISCの大会では、2千名を
超えるファブリケータ、構造技術者、詳細部分検討担当者、建て方
担当者、資材業者、教育担当が集まり、「二次元の在来の設計・工事
の進め方を、三次元モデルベースの方法に替えていく動きの先導を
鉄骨製造セクターが果たす」と方向が確認された。
在来型の二次元方法では、基本検討・実施設計・工事発注入札・施工
図面作成・承認・鉄骨製作・建て方のプロセスをとり、平均的に28週間
を必要とし、時間の半分は各プロセス間での調整に食われていた。
三次元モデリングの方法では、実施設計の段階で三次元の設計モデル、
詳細モデルが作成され、データはファブリケータ・エレクターにシェア
される。この方法ではプロセス間の擦り合せロスタイムが大幅に減り、
実質、15週間ですむとシミュレートされている。
EDIは鉄骨製造・工事のセクターに止まるのではなく、デザイナー・総合
工事業者・ファシリティマネージャーにもシェアされて、建設産業製品の
高精度化・高品質化・コスト削減に結びつくと提案されている。
鉄骨の製造・工事は建設の下流領域ではあるが、発注者・デザイナー
の上流領域にも波及させたいとAISC、鉄骨業者の意気は高い。


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= 編集後記 =
品川で「湾岸戦争?」皆さん何の騒動かご存知ですか。
東京JR品川駅周辺:海岸通り沿いでは、超高層マンション4棟の販売が
本格化しており、計画中の部件も4棟あり、業界では「湾岸戦争」と呼ば
れるマンション販売激戦地区だそうです。
現在の販売状況は、抽選倍率が平均で6倍を超えており、即日完売が続い
ているとか、超高層マンションの人気は健在ですね。
ただ、近辺で計画中の物件も合わせると、同じ地区で5千戸近い超高層
マンションが今年から来年にかけて売り出される予定だそうです。この数
字は、昨年一年間に東京都内で売り出されたマンション総数の1割強にあ
たいします。さて、そろそろ供給過剰とみるべきか、有料部件は品薄とみ
るべきか、どちらでしょうか? 一年後に状況を確認しましょう!
[天神]

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